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ゼロのトラウマ

9月27日、最後の国産戦闘機になるかもしれないF2の最後の機体がロールアウトした。これ以降の戦闘機開発計画はない。
ボヤボヤしている内に日本の航空機産業が死滅する寸前まで来たのだ。

f2.jpg


F2の原型はジェネラルエレクトリックのF16戦闘機だが、それを日本仕様に改造したもので、欲張った性能要求のために原型機よりも三倍も高い120億円という高額機だった。そのために石破茂が防衛大臣だった頃に、生産予定の140機を大幅に削る事になり最終的には94機の生産で終了となった。これは第2次世界大戦末期の1年弱の間に生産された紫電改400機と比べてもはるかに少ない。
3.11の津波により18機が水没、従って現在稼働可能な機体は76機以下だ。

何よりも、日本の航空機産業がこれから生き残るすべが見えて来ないというのが問題だ。
「自分の国は自分で守る」
これが国防の基本だ。これを忘れた国は必ず滅びている。自分の国を守るのに、外国から兵器を買うのはよくある事だが、日本は第2次世界大戦から自国製で世界最高水準の兵器を調達できる技術力も気概も持っていたはずなのに、戦後のアメリカの政策により、兵器開発能力を制限されるようになった。
特に航空機産業に対しては神経質なほど横槍を入れ続け、結果として、日本に航空機を作りうるメーカーがほとんど無くなってしまった。

航空機メーカーが全くない訳ではないが、0から100まで開発生産できるメーカーはほとんどいない。それもこれもアメリカの零式戦闘機に対するトラウマ故だ。

零式戦



自動車に関してはアメリカは見逃してしまったので、これほど日本の自動車産業は隆盛を見る事になったが、航空機に関しては厳しかった。「2度と立ち上がれないようにしてやる」という気で一杯だった。
そうこうしているうちに次期主力戦闘機も自前で調達できなくなる事態になっている。この事の重大性を民主党の防衛大臣は理解しているのかどうか、はなはだ心もとない。

中国は第5世代戦闘機を自前で開発中で、既に初飛行を済ませている。民間旅客機についても、200席クラスの航空機を来年中に初飛行させると豪語した。世界の航空機市場に参入するという事だ。
3.11以降、電力不安と円高もあり、次々と海外に生産拠点を移す計画を企業が発表している。という事は、どんなにいい技術を持っていても、日本はただのサプライヤーに成り下がって、自前で何も作れない国になるという事になる。「そして誰もいなくなった・・・」。そのうち銀座の土地も海外投資家に買い占められる日が来るかもしれない。
メイドインジャパンは高級デジタルカメラと高級車のみという構図になるだろう。それだけの儲けで日本という国が成り立つものだろうか。

技術力を持つメーカー(下請け産業も含む)が一旦解散したら、再度同レベルまで構築するのは難しい。
産業の基盤となる電力をどうするかという事に付いても、家庭電力と産業用電力は別物だと言う事を政府にも日本国民にも知っていてもらいたいものだ。
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